米粒のような独り言

アラサーオタク女性の独り言です。文章とお絵描きが好きです。おにぎりボウズくんというオリジナルキャラクターを描いて楽しんでいます。※無断転載などご遠慮ください。

ヤツはいつも傍にいる

こんばんは、おにぎり成です。
今日は久しぶりに焦りました。

朝から私の足回りをグルグル回りながら甘えるうさぎに尿をかけられた。足の甲に思い切りかかったが、愛しているから許す。

そんなことをしている今朝、私は久しぶりに寝坊をしていた。寝坊というか、リンパマッサージのルーティンができないかもしれない時間に起きただけで、焦るほどではない。しかし絶対にルーティンはこなしたい。
そのために朝ごはんをマッハ1のスピードで食べて、リンパマッサージをやった。普段は寝起きからリンパマッサージをやるが、今朝は万が一のことを考えて、やるべきことをやってから最後にリンパマッサージをやることにした。

急いでいたのでヨーグルトにMCTオイルをたくさん入れてしまった。私は毎朝MCTオイル入りヨーグルトを食べているのだ。補足だが、MCTオイルは過剰摂取するとお腹を壊す。
そう、これで条件は揃った。

リンパマッサージを終えたあと、飛び出すように家を出て車に乗り込む。車を走らせて3分後、なんだかお腹がソワソワし始めた。
このソワソワは完全にお腹を壊したときのソワソワで、私は長年の経験から腹痛に苦しむ未来がみえた。
しかしそれはあくまでも前兆でしかなくて、現状はまだ腹痛に襲われてはいない。しかし確実にヤツはそこにいる。いっその事、通勤中にサッサと来てくれ。そうすれば職場に着く前に決着をつけることができる。職場でヤツに顔を出させれることが一番迷惑なのだ。

恐怖に震える私を嘲笑うかのように、ヤツはニヤニヤしながら遠くで待機している。そんなヤツの様子に恐怖を通り越して殺意が芽生えてきた。
ヤツと睨み合いを続けて15分後、決着がつくことなく職場に到着してしまった。今朝は月に一度の朝礼がある日だ。わが社の朝礼は無駄に長い。つまり拘束される時間が長いということだ。
朝礼中にヤツに襲われたときのことを考えると、目の前が真っ白になった。ただただ怖い。誰か私を助けてくれ。
私は助けを求めるかのように、職場の仲が良い子に今朝の出来事とヤツの存在を伝えた。
「お腹を交換したい」という切実な願いを言うと「絶対やだ」と拒否された。健康そうな彼女の腹が何よりも羨ましい。

その頃、私の頭の中には昔のちびまる子ちゃんの腹痛回が再生されていた。それはまるちゃんが調子に乗って朝から爆食いした結果、腹を壊して学校で苦しむという話だ。
私は腹痛に襲われるたびに、その話を思い出す癖がある。そして「テテンテテンテーテン!!」という、あの鬼気迫るメロディーも脳内に流れてくるのだ。
結局、まるちゃんは腹痛を乗り越えてヤツに勝利したのである。私もまるちゃんのように勝利を手にしたい。
神回なのでかなりオススメだ。

そんな風に気をそらしてもヤツは姿を消してはくれない。私は5分に一度、ヤツに腹をノックされながらも、アホみたいに長い朝礼をひたすら耐えた。
すると朝礼を終えた途端、ヤツはくるりと背を向けて去っていった。私はヤツの後ろ姿を見つめながら「え?帰るの?」と聞くと、ヤツは「飽きたから帰るわ」と言って、ヒラヒラと手を振りながら姿を消した。

しかしヤツは気分屋なので、またいつ顔を出すかわからない。私は胃に優しいお昼ごはんを食べて自分を労った。その甲斐あって、ヤツは完全に消滅した。
私はお腹が弱い。それを忘れずに生活しよう。少しでも気を抜けばヤツはやって来る。できればヤツには会いたくない。
そんなことを改めて感じた1日だった。
ではまた。

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