米粒のような独り言

アラサーオタク女性の独り言です。文章とお絵描きが好きです。おにぎりボウズくんというオリジナルキャラクターを描いて楽しんでいます。※無断転載などご遠慮ください。

クリスマスの想い出

こんばんは、おにぎり成です。

昨日は職場にクリスマスツリーを飾りました。

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クリスマスツリーを飾りながら、子供時代のクリスマスの出来事を思い出していた。幼い頃から両親の仲が悪かったせいか、イベント事を温かく迎えた記憶がない。

クリスマスプレゼントはいつも望んだ物ではない物が届いた。例えば、ハムスターのぬいぐるみが欲しいと言えば「ハム太郎のぽんぐるみメーカー」という、毛糸でぬいぐるみを作るおもちゃをもらった。作れってか。ぬいぐるみが欲しいという子供に一から作れってか。結局作れなかったよ不器用だから。

もらえるだけ有難いとは思うが、当時の私はクリスマスのたびにとてもガッカリしていた。

そんな私だが子供らしくサンタさんは信じていたので、小学3年生のクリスマスの日「サンタさんありがとう」というメッセージをクッキー文字にして渡すことにした。

一文字ずつ粘土のようにこねて作ったクッキーは衛生的とは言えないし、大きさも不揃いで不格好なクッキーになってしまったが、子供なりに頑張って作った。

メッセージがわかるように何袋かに分けてクッキーを袋に入れた。そしてサンタさんは窓から入ってくると思っていたので、クッキーを窓枠に横並びで置いた。

「サンタさん、喜んでくれるといいなあ」そんなことを考えながら布団のなかでクスクスと笑ってそのまま寝た。

翌日の朝、カーテンを開いて窓を見ると、クッキーは寂しそうにポツンと置かれたままだった。その代わり枕元には「クッキーおいしかったよ。ありがとう。サンタより」そう書かれた手紙が置かれていた。

大きくてヘタクソな字。それは兄の字だった。

サンタさんがいないという現実を妹より先に知っていた兄が、妹をガッカリさせないように一生懸命書いた手紙だった。手紙は置いたがクッキーの回収は忘れたらしい。

置きっぱなしにされたクッキー。兄の字で書かれたサンタさんからの手紙。欲しい物ではないプレゼント。小学3年生の私は全てを悟った。

子供だった私は兄の優しさに喜ぶこともなく、悲しくて悲しくて大きな声で泣きじゃくった。

それからというもの、我が家からサンタさんの存在は跡形もなく消えた。少し切ない、でもいま思えば優しくて温かいクリスマスの想い出だ。

 

小学生の頃から兄は優しかった。ゴリラのような図体をしているわりに手先が器用なので、家庭科の授業で馬のぬいぐるみを作ってくれた。

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背中には私の名前が刺繍されている。

中学生になる頃には両親の不仲からストレスを抱えた私達は、お互いに八つ当たりするかのようにバチバチに仲が悪くなった。しかし最近やっと少しずつ仲が改善されてきた。

 

そんなこんなでこれが私のクリスマスの想い出だ。毎年私はクリスマスの想い出と共に兄の優しさも思い出す。

ではまた。

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