こんばんは、おにぎり成です。
芸術の秋ですね。
日課になっている朝の犬の散歩。最近の風は秋の匂いがして心地良い。こんな日は少し遠くまで歩こうかな、そんなことを考えながらのんびり歩く。すると、前方にいる二人のご高齢男性がこちらをチラチラ見ていることに気付いた。不穏な空気である。
「あの犬は○○さんのところの犬じゃあないかね~!?」
「あの犬はそうだいね~!○○さんだね~!」
「でっかい犬だなあ~!!」
という会話が聞こえてくる。私は「あれはあえて聞こえるように会話してタイミングを見計らって話しかけてくるタイプの人間だ」と察した。苦手だ。
ちなみに○○さんとは幼なじみOのお母さんのことだ。私とOは同じ犬種の犬を飼っているので、Oの家付近を歩いていると、このようなイベントがよく発生する。
気付かないふりをしていればどこかに行くだろうと思ったが、彼らは全く退く気配をみせない。退いてほしいと思えば思うほど退かないものだなと、私は先日のカエル事件のことを回想しながらそう思った。
そんなことを考えている間にも彼らは「ありゃなんて名前の犬だいね~!?」と話し続けている。他にも道があれば別ルートを選択するが、運悪くここは一本道だ。通るしかない。私は最後の抵抗に「話しかけないでくれオーラ」を発したが、彼らが気付くことはなかった。
なるべく気配を消して歩いたが「あんた○○さんかねー!?」とゲームのイベントでモブキャラに話しかけられたときのように呆気なく捕まった。どうやら彼らの要求に答えないと先に進めないらしい。
私はありったけの力を込めて「チガイマスヨー!」と笑顔で答えた。歩くスピードは緩めない。絶対に緩めない。
「そりゃなんて犬だねー?」
「ボーダーコリーデスヨー!」
「でっかい犬だね~」
「ソウデスネー!」
「○○さんじゃないだかー」
「ヨクイワレルケド、チガイマスヨー!」
「そうかい」
「アハハー!」
適当に笑って会話を終わらせた。ひきつった頬が痛むが、笑っていれば何とかなる。このブログでも何度も書いているが、私はこのようなイベントが非常に苦手だ。対面は無理なんだ。もう、本当に助けてほしい。誰か。
犬を飼っている人間が誰しもオープンハートだとは限らないんだって。私のハートはでっかい鉄の扉にぶっとい鎖で巻かれた鍵で厳重に施錠されているんだって。他人が苦手な自分が一番苦手なんだって。
気付かせないでくれ…。もうそっとしてくれ…。
犬は好きだし散歩も大好きだが、このようなイベントが発生すると全てが嫌になる。察してくれ、お願いだから。
ではまた。