こんばんは、おにぎり成です。
横浜旅行後編です！
ホテルを出ると目に飛び込んできたのは大きな水溜まりだった。どうやら昨晩は雨が降っていたらしい。街はまだ雨の余韻を残している。陰鬱としていて、どこか気だるい。
彷徨する異臭を放つ老人。芝生に寝っ転がる家のない人。身なりを整えるという概念を捨てた男たち。彼らの瞳に生が宿るときは、開店前のパチンコ店に並ぶ時のみ。
ここは終焉の街だ。私はこの街で眠り、そして目を覚ました。時間は朝8時。ホテルをチェックアウトして駅周辺のカフェに向かった。
終わっている街にしては珍しく素敵なカフェを発見した。おしゃれで落ち着きのある都会のカフェって感じ。私はアイスコーヒーとサンドイッチとカヌレを食べた。美味しくて大満足。あとから来店してきた男性客が知り合いである女性店員を口説いていて、それが若干目障りだったがとても良いカフェだった。私は「ご馳走さまでした」と一緒に「美味しかったです」と伝えたかったが勇気が出なかった。なんて意気地無しなのだ…。
今日の旅の目的はパワースポット巡りである。昨日占いでおすすめされた「摩利支天 徳大寺」と「横浜御嶽神社」に行くことにした。なんでも私と相性が良い神社らしい。占い結果はよくわからなかったが、せっかくお金を払って占ってもらったので情報は活かそうと思った。言われたとおりにちゃんと行く素直な私。
まずは「摩利支天 徳大寺」ここに行くには電車で50分揺られて御徒町駅に行かなければならない。地元の田舎で都会に出る時間と同じなので苦痛ではない時間だ。
小説を読んでいるとあっという間に着いた。アメ横商店街は人で賑わっているが、徳大寺は人が少なかったのでゆっくりお参りした。
願い事が叶いますように…！
アメ横商店街を散策したあとは、1時間かけて港南台駅に向かう。またしても小説を読んでいたらあっという間に着いた。小説を持ってきて本当によかった。小説は友達！親友！！
港南台駅からはバスで20分かけて「横浜御嶽神社」に到着。思ったよりも閑散とした小さな神社という印象だ。
私以外の人がいなかったのでゆっくりお参り。
おみくじも引いたが「確かにそんな感じ」という結果で満足。
GET！
どうして人はパワースポットに行くのだろう。他人のことはわからないが、私は泥にまみれた願望を叶えるために足を運ぶ。縋るように泣きつくように。それでも何かに頼っても仕方ないから、私は自分で行動して道を開いていく。もう立ち止まらない、私は進む！
目的を果たした私はバス停に向かって時刻表を見た。バス到着の1分前にバス停に着いたことに感動。こういうのが一番うれしいのだ。
無事に港南台駅に着いて、そのまま新横浜駅に戻ることにした。もうヘトヘトだった。早く家に帰りたい、その一心だった。
小腹が空いた私は新横浜駅で一度改札を出て食べ物屋を探すことにした。そんな私の目に止まったのは「銀だこ飲み」という魅力的なフレーズだった。
熱々の銀だこで酒が飲みたいという願望を抱いていた私は、迷いなく銀だこに走った。銀だこ大好き！銀だこ最高！！
お腹がまだ満たされなかったので、次の願望である「崎陽軒のシュウマイ弁当とビールを新幹線で食べたい！」を叶えるために、駅のホームで弁当とビールを買った。ワクワクが止まらないぞ！
新幹線で弁当を食べるのは初めてだ。私は控えめにこそこそと弁当を取り出してシュウマイから食べ始めた。途中、新幹線を降りる小さい子供が、私を指差して笑った。その顔は「あ！食べてる！」と言いたいような無邪気な笑顔だったので、私は癒されて子供に笑い返した。とてもかわいい笑顔だった。
そしてやっと地元の駅に着いてタクシーで帰宅。本当に本当にヘトヘトだったが、本当に本当に楽しい旅だった。またすぐにでも幼なじみYに会いに行きたい！！全てのストレスが消滅した癒しの時間だったな～！
これにて旅行記は終わり！
ではまた。
