米粒のような独り言

アラサーオタク女性の独り言です。文章とお絵描きが好きです。おにぎりボウズくんというオリジナルキャラクターを描いて楽しんでいます。※無断転載などご遠慮ください。

痛みに弱い人間

こんばんは、おにぎり成です。

昨日は指を負傷しました。痛い話が苦手な人はご注意ください。

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それは仕事中に起きた惨劇だった。

折り畳み式の椅子に座っているときのことだ。少しだけ位置を移動したかったので、中腰になりながら椅子を右側にずらした。そしてそのまま椅子に腰を下ろしたとき、人差し指に激痛が走った。

折り畳む隙間に指を挟んだのだ。椅子を折り畳む際に指を挟むのであれば、そこまで痛みは感じなかっただろう。しかしこの場合、そこに自分の全体重が乗ってきている。今まで感じたことがない痛みに、思わず飛び上がって吠えた。

「痛い!!!!」と叫んだと思うが、痛すぎてそのときの記憶があまりない。呆気に取られて指を眺めると、ぱっくりと裂けた傷口から大量の血が溢れてきた。傍にいた職場の仲が良い子が「大丈夫!?」と駆け寄ってきてくれて、その瞬間にハッとした。

「痛い…痛い~!!」と子供のように喚く私のために、仲が良い子が急いで絆創膏を取りに行ってくれた。その間、先輩が「アルコール消毒をしたほうが良い」と言って、その辺に置いてあったアルコールスプレーを手に持って近付いてきた。

私は「染みますよね!?痛いですよね!?そのアルコールで大丈夫なんですか!?」と必死で訴えたが、先輩は「大丈夫、大丈夫」と言いながら徐々に距離を詰めてくる。そのとき、仲が良い子が絆創膏片手に戻ってきて「なにやってるの!?」と怒って先輩を止めてくれた。

「怖い…この人怖い…」と震えながら仲が良い子の陰に隠れて、マイメロちゃん柄の絆創膏を貼ってもらった。私は怖くて傷口を見れなかったが、仲が良い子は「グロいのは平気」と言いながら手当てしてくれた。

マイメロちゃん柄の絆創膏はみるみるうちに赤く染まっていくが、何とか血は止まったようだった。安堵して椅子に座ると、いきなり耳が聞こえにくくなった。みんなの声が遠く小さく聞こえてくる。続いてドバッと汗が吹き出てきて、吐き気まで込み上げてきた。

先輩が「おにぎり、貧血じゃないの?」と血の気の引いた私の顔を見てそう言った。「でも私、グロい映画は観れますよ」と言うと「自分の血は無理な人いるよね」と分析していた。

他の先輩も「おにぎり、顔が真っ青だけど大丈夫?」と心配してくれたので「大ケガしました…」と嘆いてみせたが、人差し指とそこに巻かれたマイメロちゃん柄の絆創膏だけでは、事の重大さはうまく伝わらなかった。

数分後、気分が戻ってきたのでキズパワーパッドを買いに出掛けて、絆創膏を貼り替えることにした。傷口を見るのが怖かったので、目をそらして血を洗い流したあと、仲が良い子にキズパワーパッドを貼ってもらった。

恐る恐る傷を見ると、思ったより傷口は深くなかった。私は指の肉が切り落とされたぐらいの勢いで騒いだが、何の事はない。普通の切り傷だった。仲が良い子がキズパワーパッドを貼りながら笑っていた。それほど慌てふためいていた様子と傷口の深さが釣り合わなかったのだ。

はっきり言って恥ずかしい。今年29歳になる大人が、ただの切り傷で貧血気味になりながら痛み嘆いていたのだ。一応怪我人ではあるので、みんなに遠慮がちに笑われた。情けない。しかし痛みは感じているので、キズパワーパッドを3枚貼った。広範囲をカバーしたかったのだ。

キズパワーパッドをそんな風に使う人、初めて見た。肉巻きおにぎりみたいになってるじゃん」と仲が良い子がまた笑った。私も彼女が思い切り転んで吹っ飛んで、そのまま壁に激突したときに爆笑してしまったことがあるので、これでおあいこだ。

 

その後はいつも通り仕事をしたが、家に帰ると怪我人モードのスイッチがオンになった。私は父に「大ケガした…」と萎れた顔をしながら人差し指を見せた。

父は「大袈裟だな~!」と言ったあと「お父さんがスライサーで手を切ったときは家族の誰も心配してくれなかった」と恨み言を言っていた。知らんふりして父が作ってくれたご飯を食べた。

 

昨晩は深夜に指が痛くて熱くてジンジンしていた。なんやかんや結構痛い。こんな切り傷で悩まされるなんて…。今まで大きな怪我もなく入院したこともなく、私はなんて幸せ者だったのだと心底思い知った。いつもブログに文句ばかり書いているのに、職場のみんなも優しかった。改めて健康と周りの人達に感謝だ。

 

…と、思ったのは昨日の話。今日も仕事だったが普通に過ごして終わった。つくづく罰当たりな人間だ。

ではまた。

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