米粒のような独り言

アラサーオタク女性の独り言です。文章とお絵描きが好きです。おにぎりボウズくんというオリジナルキャラクターを描いて楽しんでいます。※無断転載などご遠慮ください。

母と娘

こんばんは、おにぎり成です。
※ちょいホラー話ありです。


「Woman」を観ていると、すごくイライラするし、悲しいし、もどかしい。それはきっと自分と母を見ているような気持ちになるからだろう。ただし関係性は逆だ。私の母は小春のようで、母は私みたいだ。

母は「幽霊が見える」とか「動物と話せる」とか、おかしなことをよく言う人だった。そのたびに私は「バカじゃないの、変なこと言わないでよ」と冷めた目を向けていた。空想好きで飽き性で無責任で自己中心的な愚か者。私にとってそれが母の全てだった。

母が死んでから、私は父に「お母さんはおかしなことを言う人だった」と言った。共感しか得られないと思っていた話題だったが、意外なことに父は「お母さんは本当に幽霊が見える人だった」と言った。

それは父と母が母の故郷である、静岡県東部に住んでいたときのことだった。母はとある山道を車で通ることを酷く怖がっていた。なぜかと父が尋ねると、母は「だってあの道に血まみれの人が3人立っているから」そう言ったそうだ。警察官である父は知っていた。そこでは報道されていないが人身事故があり、3人の死亡者が出ていたことを。

私の母はかなり不思議で迷惑な人だった。幽霊が見えるというし、動物と話せるというし、宗教にはハマるし、借金もした。映画タイタニックが大好きで何度も観て何度も泣いていた。はっきり言って変わり者だった。

今なら笑って話せるかなという希望と、いや無理だろうなという絶望が、肩を組んでこちらを見ている。ちょっと考えて、そんなイメージが湧く。

「Woman」一気見して号泣した。登場人物が全員嫌いだったのに、最後は全員好きになっていた。あと小林薫さんがかっこよかった。尊い。全員永遠に幸せでいてくれ。


なんだか今年の春はカメラを持って写真を撮りに行きたい気分。桜を眺めたいし、思うままに桜を撮りたい。
今年はそうなふうに過ごそう。
ではまた。

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